毎日体重測定していますか?|松村由桂

松村由桂

こんにちは、公認スポーツ栄養士の松村由桂です。

ベストコンディショニングで試合に臨むためには、身体組成を知ることが重要です。

身体組成というのはからだの中身です。
体重60㎏、体脂肪率10%の選手と、体重60㎏、体脂肪率25%の選手とどちらが強そうですか?
どちらも同じ体重ですが、前者の方が「筋肉質でがっしりとした体格、強そう!」とイメージが湧きますよね。
同じ体重でも脂肪が多いのか、筋肉が多いのかでからだの質は全然違います。スポーツ選手は筋肉が多い方が有利となるため、体重ばかりを気にするのではなく、その中身の変動も見ていきましょう。

ポイント1.朝体重を測定する
体脂肪率も測れる体組成計はどこのご家庭にも普及していっていると思います。この体組成計はからだの水分や体温に影響されやすいため、運動や入浴、風邪をひいて熱をだしているときなど計測値を大きく変動させてしまいます。
よって体重も体脂肪率も朝測定するのがオススメです。起床して排尿後すぐに測定するようにしましょう。家で測定しない場合は、運動後よりも運動前に測定しましょう。そして毎日同じ時間に測定することが大切です。

次に、
ポイント2.除脂肪体重とは聞いたことがありますか?
除脂肪体重というのは、体重から体脂肪量をひいた筋肉、内臓、骨、血液などの重さのことです。
「体重=体脂肪+除脂肪体重」となります。筋肉以外の内臓、骨などの組織はさほど変動がないと考えられるため、除脂肪体重をみれば筋肉量の変動がわかるのです。
発育が終わっている成人の場合、1日の除脂肪体重の変動は、水分によるものと考えられますが、約1ヶ月の変動をみてゆっくり上昇しているようであれば、筋肉が増えたと評価することができます。子どもの場合、筋肉はもちろん他にも骨や皮膚、他の組織なども大きくなっているので筋肉量だけみることはできませんが、除脂肪体重が増えていれば順調に成長していることがわかります。

筋肉量がでる体組成計もありますが、機能がついていなければ自分で計算できます。
「体重×体脂肪率=体脂肪量」「体重-体脂肪量=除脂肪体重」
例)体重60㎏、体脂肪率13%の場合
体脂肪量 60㎏×0.13%=7.8㎏
除脂肪体重 60㎏-7.8㎏=52.2㎏

食事を食べすぎれば、体重、体脂肪量が急に増加するでしょう。食事量が足りなければ、疲れやすい、ケガをしやすいなどコンディションにあらわれてきます。まずは自分のからだを知る。そしてからだの声に耳を傾け不調に気づく。気づくことによってどうするかと対策を考えていくきっかけとなります。ぜひまずは毎日体重計にのること、そして除脂肪量の推移をみていきましょう。

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