ぶつかったら、倒されてしまう!|小原拓哉

小原拓也

ぶつかったら倒されてしまう。
そんな悩みを抱えているサッカー少年は多いと思います。

人によって体格は違いますし、そういう話をする自分もフィジカルコンタクトには、随分悩みました。
自分は、小学生、中学生の時は、スピードでドリブルして相手をかわしていくプレーを得意としていました。
高校生の時、周りの選手に身体で潰されて厳しい現実を思い知らされました。
ボールを受けようとしてもガツーンとぶつかられ吹き飛ばされてしまう、ドリブルで抜いたとしても後ろからやってきた相手に身体を入れられて奪われてしまう、自分の良さを全く出せなくなりました。
「俺の方が上手いはずなのに」なんて思っていました。
身体の強さというものは先天的なものであるので線の細い選手がフィジカルで勝つには限界があります。

じゃあ小さい選手がデカイ選手に勝てないのか?
そんな事ありません。世界のサッカーを観てもそれ程大柄じゃなくても活躍している選手は沢山います。
そこに、ヒントがあります。
「ぶつからなきゃいい」
とは言え、ぶつかりたくないからといって誰もいない所に逃げてボールをもらう選手は相手にとって全く怖くありません。
大事なのは、相手が沢山いる中でもぶつからないでボールをもらえるような事

大柄の選手に勝つ為のコツ

  • 相手の動きを見る
  • 相手の視野から消える
  • パスの出し手を見る

一つ目は、相手の動きを見る事
相手の近くに止まってボールを受けていると、すぐに相手のプレッシャーを受けてしまいます。だからボールをもらう前に自分の近くに相手がいないか確認して、相手が見えた時は距離を作ってパスをもらう事を心掛けます。
ただし、何メートルも遠くに行く必要はありません。2.3メートル移動するだけでいい、それだけで相手との距離が出来るのでプレッシャーが来るまでの時間を稼ぐ事が出来てその間に余裕を持って考える事が出来ます。

二つ目は、相手の視野から消える事
相手の視野から消える事が出来れば極端なことを言えば、相手との距離が1メートル以内でもパスが受けれるようになります。
どういう事が説明します。
パスをもらおうとしている自分の近くに相手選手がいるとします。この時まともにパスをもらおうとすればガツーンとぶつかられてしまう、でも相手の背後に回って一回視界から消えてから素早くボールを受ける動きをしたらぶつからないで受ける事が出来ます。

三つ目は、パスの出し手を見る事
せっかく相手の視野から消えてもその動き出しに味方が気づいていなければパスが出てくるタイミングが遅れてマークに捕まってしまう。
だから味方が顔を上げていてパスが出せる状態になっている時に動き出しましょう。

とても奥が深いけれど、これが出来るようになればどんな狭いスペースでも、どんなに相手がデカくてもボールが受けられるようになるはずです。フィジカルに優れた選手だったらプレッシャーの厳しい場所でもガンガン身体をぶつけて受けれるだろうし、吹き飛ばしながらゴールに向かう事が出来るかもしれません。

でもフィジカルに頼ってプレーしていると自分より強い選手とあたった時持ち味が出せなくなってしまう。
だから「ぶつからない技術」は身体が小さい選手だけでなく自分が身体が強いと思っている選手にとっても重要なんです

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